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50歳からのキャリアプランニング 第5回

「不純な動機」と「変化を楽しむ」気持ちが定年後人生の「やる気」に火をつける!?

[ 渡辺 葉子<わたなべ・ようこ>(特定社会保険労務士)]

「50歳」といえば、いよいよ「定年」が現実のものとして意識され始める年齢でしょう。残りの会社員生活と同じかそれ以上に長い「定年後」の人生を自分はどのように生きたいのか。50歳だからこそ、将来に向けたキャリアプランニングが大切になってきます。

「変化を楽しむ」気持ちが、モチベーションを高めていく

 もうひとつ。50 歳という年齢は、若年層と高齢者層の中間点ですね。この時期は、生活環境の変化に対して保守的になる人と革新的になる人の2つに、大きく分かれるようです。

 前者は慎重派、後者は積極派。どちらも捨て難いですね。でも、モチベーションアップの観点から考えると、変化に対応する力のある人のほうがより強く生きられるのではないかといわれています。

 かのダーウィンもこういっています。

 強い者が生き残ったわけではない。
 賢い者が生き残ったわけでもない。
 変化に対応した者が生き残ったのだ。

 人は変化を好まず、現状維持をしがちなもの。合理的と考えれば、変化するほうが良い場合であったとしても、現状に固執し維持しようとするのが人間の心理です。

 いうなれば、次のような不等号式の心情となるのです。

人間の現状維持をしがちな心理

 しかしながら、私達を取り巻く社会環境や経済環境はめまぐるしく変化しています。それらの環境の変化から目をそらすのではなく、ワクワクしながらチャレンジしていくことこそが、モチベーションの持続に繋がるのではないでしょうか。

 変化への適応力が高い人ほど、モチベーションアップを実現しやすいと考えるのは筆者だけでしょうか。

50 歳から、新たな人生の目標に向けてスタートしよう!

 さて、どうしてこの回でモチベーションの話題を持ってきたか。

 今まで仕事やキャリアについて悩み苦しみ、あるいは喜び達成感を味わってきたことの集大成は、もうすぐそこです。

 あと 10 年あるいは 15 年の年月を、その集大成のときに向かってどう取り組んでいくか。
 キャリアチェンジやマインドチェンジをどうやって進めていくかを考えること、これが重要なのです。

 「定年」は、ゴールではありません。50 歳とは、現役生活の終着点に向かうのではなく、新たな目標を立て、そこに向かってスタートを切るべき年代です。

 仕事人生のゴール(人によっては、新たなスタート)の切り方を思い描き、あなたの中に眠っているモチベーションを呼び起こしてください。新たな人生の門出に向かって、積極的なアクションを起こしていただきたいと思うのです。

 50 歳を過ぎて、いよいよ人生の醍醐味を味わうことができる年代になったのだと考えると、さらなる意欲が湧いてくるではありませんか。

▼連載「50歳からのキャリアプランニング」

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著者 : 渡辺 葉子<わたなべ・ようこ>(特定社会保険労務士) YWOO株式会社代表取締役社長。日本年金学会正会員。損害保険業界に5年間、派遣業界に15年間勤務の後、2006年起業独立。企業の人事コンサルティング、営業支援コンサルティング、バックオフィスアウトソース受託業、執筆、出版社・公的機関等にて社会人・実務者セミナー講師、企業内研修(人材育成)企画・講師を務める。
http://www.ywoo.co.jp/
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