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新法令・通達解説―平成28年10月5日までの発表・公布・施行分

社会保険の適用拡大などに伴う年金関係等の制度変更

[ 2016年11月号 月刊「企業実務」編集部 ]

「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律」の一部が10月1日から施行されたことに伴い、必要な経過措置が定められました(平成28年9月30日政令第323号=公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う経過措置に関する政令ほか)

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 「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律(平成24年法律第62号)」の一部(社会保険の適用拡大など)が10月1日から施行されたことに伴い、必要な経過措置が定められました。

 企業の実務に影響のありそうな厚生労働省関連の制度変更についてまとめておきます。

(1)短時間労働者に対する厚生年金・健康保険の適用拡大

 従業員501人以上の企業で働くパートタイム労働者も、

  1. 週の所定労働時間が20時間以上
  2. 勤務期間が1年以上見込まれること
  3. 月額賃金が8万8000円以上
  4. 学生以外

 という要件をすべて満たす場合は社会保険が適用されます。

 現在の公的年金制度では、老齢厚生年金を受給しながら働いているパートタイム労働者が、社会保険の被保険者となった場合、年金の一部または全部が支給停止となることがあります(在職支給停止)。

 とくに、特別支給の老齢厚生年金を受給している65歳未満のうち、長期加入者(厚生年金被保険者期間が44年以上)、または障害者(障害等級が1級から3級に該当)の特例措置対象者については、年金の定額部分が全額支給停止となります。

 厚生労働省では、この定額部分の全額支給停止による激変を緩和するため、「同じ事業所で引き続き働いている人が被保険者になったとき」など一定の要件を満たす場合に、定額部分の支給停止を行なわないこととする経過措置を定めました。

(2)厚生年金の標準報酬月額下限の引下げ

 厚生年金保険の標準報酬月額の下限が、9万8000円から8万8000円になりました。

(3)厚生年金保険料率の引上げ

 厚生年金の保険料率は、9月分(10月分給与の源泉徴収)から0.354%引き上げられました(〜8月分17.828%、9月分〜18.182%)。

(4)個人型確定拠出年金の適用範囲等の見直し

 「確定拠出年金法等の一部を改正する法律(平成28年法律第66号)」の一部施行により、個人型確定拠出年金(個人型DC)の加入可能範囲などが見直されるのに伴い、次のような経過措置が行なわれます。

  1. 運営管理業務の委託要件の見直し
  2. 適用拡大に伴う、新たな加入者の拠出限度額規定の設定
  3. 脱退一時金の金額要件および通算拠出期間の見直し

など

 (4)の施行日は、平成29年1月1日です(平成28年9月23日政令第310号)。

その他の新法令・通達

食品、添加物等の規格基準の一部改正

 食品衛生法の規定にもとづき、食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)の一部が改正されました。
(平成28年9月16日厚生労働省告示第342号)

雇用保険法施行規則の一部改正

 社会保険の適用拡大に伴い、雇用保険二事業の助成金の1つである「キャリアアップ助成金」のうち、いわゆる処遇改善コースについて、対象者の要件の一部が改正され、10月1日より施行されています。
(平成28年9月30日厚生労働省令第156号)

最低賃金額の改定

 使用者が、労働者に支払わなければならない最低賃金額には、各都道府県が定める「①地域別最低賃金」と、特定の産業に従事する労働者を対象に定められた「②特定(産業別)最低賃金」の2種類があります。

 ②は、①より高い最低賃金を定めることになっており、①②両方の最低賃金が同時に適用される労働者には、高いほうの最低賃金額以上を支払わなければなりません。

 このうち、①について各都道府県で改定があり、全国加重平均額は823円、時間額21円から25円の引上げとなりました。

 ②は審議中で、例年12月に改定されます(一部地域を除く)。

 最低賃金についての最新情報は、厚生労働省の特設サイトで確認してください。
(平成28年10月5日大阪労働局最低賃金公示第2号ほか)

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