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平成30年6月4日までの公布分

データの不正取得の防止とJISの見直し

[ 2018年7月号 月刊「企業実務」編集部 ]

平成30・5・30法律第33号=不正競争防止法等の一部を改正する法律

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 IoTやAIなどの情報技術の革新が目覚ましい昨今、企業の競争力を高めるには、データをいかに適切に活用できるかが大きな鍵となってきています。

 こうした状況において、データの利活用を促進する環境を整備することを目的として、不正競争防止法等の一部が改正されました。

 その主な改正内容は、次のとおりです。

不正競争防止法の一部改正

 ID・パスワード等により管理しつつ相手方を限定して提供するデータを不正に取得、使用または提供する行為が、新たに不正競争行為に位置づけられます。また、これに対する差止請求権や損害賠償の特則等の民事上の救済措置が設けられます。

 いわゆる「プロテクト破り」と呼ばれる不正競争行為の対象が、プロテクトを破る機器の提供だけでなくサービスの提供等に拡大されます。

工業標準化法の一部改正

 JISの対象に新たに「データ、サービス等」が追加されます。これに伴い、法律名が「産業標準化法」に変更され、「日本工業規格(JIS)」が「日本産業規格(JIS)」へと改称されます。

 専門知識等を有する民間団体が作成した規格案については、審議会への付議を経ることなく、迅速にJISを制定できるようになります。

 また、認証を受けずにJISマークの表示をした法人等に対する罰金刑の上限が、現行の100万円から1億円に引き上げられます。

特許法等の一部改正

 中小企業が知財を戦略的に活用しやすい環境を整備するため、すべての中小企業を対象に特許料等を半減する制度が導入されます。

 裁判所が書類提出命令を出すに際して、非公開で書類の必要性を判断できるようにするとともに、特許庁における判定制度の関係書類に営業秘密が記載されている場合にその書類の閲覧を制限できるようにするなど、知財紛争の処理に関する手続きの充実が図られます。

 このほか、特許出願等における新規性喪失の例外期間の延長、特許料等のクレジットカード納付制度の導入、意匠の優先権書類のオンライン交換制度の導入、商標出願手続きの適正化などの措置が講じられます。

弁理士法の一部改正

 弁理士の業務に、データの利活用やJIS等の規格の案の作成に関して知財の観点から支援する業務が追加されます。

その他の新法令・通達

先端技術導入の規制緩和

 「生産性向上特別措置法」および「産業競争力強化法等の一部を改正する法律」が成立し、2020年度までを「生産性革命・集中投資期間」として、革新的技術などの実証実験をしやすくする「規制のサンドボックス」制度が創設されました。
(平成30・5・23法律第25号=生産性向上特別措置法、法律第26号=産業競争力強化法等の一部を改正する法律)

情報通信技術の進展に対応した著作権法の見直し

 デジタル・ネットワーク技術の進展により、新たに生まれる様々な著作物の利用ニーズに的確に対応するため、著作権者の許諾を受ける必要がある行為の範囲が見直されました。

 また、情報関連産業、教育、障害者、美術館等におけるアーカイブの利活用に係る著作物の利用をより円滑に行なえるようにするための措置が講じられました。
(平成30・5・25法律第30号=著作権法の一部を改正する法律)

児童手当の支給要件の見直し

 児童手当の支給の制限の要件となる所得の額の計算方法について、譲渡所得の特別控除額を勘案するとともに、寡婦および寡夫にかかわる控除が見直されました。
(平成30・5・30政令第176号=児童手当法施行令の一部を改正する政令)

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