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多くの企業で対応が進まず

来年1月から始まるマイナンバー制度に中小企業はどう備えればいいのか?

[ 企業実務オンライン編集部 ]

中小企業のマイナンバー制度への対応がなかなか進まない。その背景にあるのは、まず制度そのものの認知不足、そしてヒト・カネの問題だ。個人番号の通知開始まで4か月を切ったいま、中小企業はマイナンバー制度開始に向けてどう対応すればいいのだろうか。

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「それ、うちみたいに小さな会社にも関係あるんですか?」

 顧問先との雑談のなかで、平成28年1月から始まるマイナンバー制度を話題にしたときのことだ。社長から返ってきた冒頭の言葉を聞いて、

「これは大変なことになる、と思いました」

 そう話すのは、恵比寿南法律事務所の藥師神(やくしじん)豪祐弁護士だ。

 マイナンバー制度とは「社会保障・税番号制度」のことで、「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(以下、マイナンバー法)により、日本国内に住民票をもつすべての人に12ケタの番号が付与される。予定では、今年10月から個人番号の通知が始まり、平成28年1月より、社会保障、税、災害対策の分野でマイナンバーの利用が始まる。
 具体的には、平成28年1月以降に行われる年金、医療保険、雇用保険、福祉の給付や税の手続きなどにおいて、申請書等に個人番号や法人番号の記載が必要になる。

 たとえ従業員1人の会社であっても、法定調書を作成するためには社員やその家族のマイナンバーを扱わないわけにはいかない。マイナンバーや特定個人情報の取扱いについては法律で細かく定められており、個人情報取扱事業者は適切な安全管理措置を講じる義務がある。

マイナンバー制度の内容を理解している企業は4割程度

図表1 マイナンバー制度に対する認知

マイナンバー制度に対する認知

 信用調査会社の帝国データバンクが5月に発表した「マイナンバー制度に対する企業の意識調査」(調査期間は2015年4月16日〜30日。有効回答企業数は 1万720 社)によると、9割超の企業が何らかの形でマイナンバー制度のことを知っているものの、「内容も含めて知っている」と答えたのは 43.5 %だった。

図表2 「内容も含めて知っている」企業の割合(従業員数別)

マイナンバー制度に対する認知

 これを従業員規模別にみると、規模が小さくなるほど「内容も含めて知っている」企業の割合は低くなる。従業員 1,000 人超の企業が 64.2 %なのに対し、5人以下の企業では 32.1 %と半減する。

マイナンバーへの対応を具体的に検討・実施している中小企業はわずか?

 「大手企業がこの春頃にはマイナンバー制度開始に向けて動き出しているのに対し、小さな会社のなかには、マイナンバー制度によって自社にどんな影響が生じるのか、いまだに認識できていないところが少なくないと思われます」(藥師神弁護士)

 同じ帝国データバンクの調査では、マイナンバー制度への「対応は完了した」企業はわずかに 0.4 %。検討も含めて「対応中」という企業が 18.7 %なので、8割超の企業が4月中〜下旬の時点で検討さえしていないことになる。

 あくまでもこれは回答企業全体の数字なので、中小企業に限ってみれば、おそらく9割近い企業がマイナンバー制度に対応できていない実態が伺える。

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