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令和7年12月25日までの公布分

労働者死傷病報告の対象者を拡大

[ 2026年2月号 月刊「企業実務」編集部 ]

令和7・12・9厚生労働省令第120号=労働安全衛生規則及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則の一部を改正する省令

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 事業者には、労働者(事業または事務所に使用される者で、賃金を支払われる者)が労働災害により休業もしくは死亡した場合、労働者死傷病報告を所轄の労働基準監督署長に電子申請により提出する義務が課されています。

 令和7年の労働安全衛生法の改正により、個人事業者(事業を行なう者で、労働者を使用しないもの)や中小企業の役員等(以下、「個人事業者等」)についても労働者死傷病報告義務の対象とされ、所要の改正が行なわれました。

個人事業者等が労働災害に遭った場合

 個人事業者が、労働者と同一の場所で行なう仕事による事故等の業務災害により死亡または4日以上の休業をした場合(過重労働等を原因とする脳血管疾患、心臓疾患、または精神障害に至った場合を除く)、特定注文者または災害発生場所管理事業者に、労働者死傷病報告が義務付けられます。

 「特定注文者」とは、労働災害に遭った個人事業者に仕事を発注し、かつ当該事業者と同じ場所で仕事を行なう事業者をいいます。

 当該仕事が数次の請負契約によって行なわれ、特定注文者に該当する者が複数あるときは、それらの者のうち当該個人事業者に対して仕事を発注している最も後次の注文者が報告義務の対象となります。

 「災害発生場所管理事業者」とは、労働災害発生時に個人事業者が仕事を行なっていた場所を管理する事業者をいいます。

 業務災害の発生場所に、特定注文者がいない場合には、災害発生場所管理事業者が報告義務を負います。

 中小企業の役員等が同様の労災に遭った場合は、当該中小企業の事業者に対し、労働者死傷病報告が義務付けられます。

 なお、個人事業者等が、過重労働等を原因とする脳血管疾患、心臓疾患または精神障害を原因とする自殺による死亡、または休業に至った場合においては、当該個人事業者等が、所轄の労働基準監督署長への報告をできるとされています。

 労働者死傷病報告は電子申請が義務とされていますが、当分の間、書面により行なうことができます。

 本改正は令和9年1月1日に施行されます。

悪質な位置情報取得の禁止

 ストーカー等による紛失防止タグなどの悪用を防ぐため、ストーカー規制法やDV防止法に位置特定用識別情報送信装置の悪用による位置情報取得の禁止が盛り込まれました。

(令和7・12・10法律第83号=ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律 ほか)

自然災害への備えを強化

 洪水の特別警報、高潮の国等による共同予報・警報の創設など、予報・警報の高度化・適正化が図られました。

(令和7・12・12法律第86号=気象業務法及び水防法の一部を改正する法律)

医療DX等による地域医療の強化

 地域での良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を構築するため、地域医療構想の見直し等、医師偏在是正に向けた総合的な対策の実施、これらの基盤となる医療DXの推進のための措置が講じられました。

(令和7・12・12法律第87号=医療法等の一部を改正する法律)

高所作業車の検査基準整備

 検査が難しく、機械不備による重大な労働災害が懸念される機械について、特定自主検査の基準が遵守義務のある厚生労働大臣告示に位置付けられました。その対象となる高所作業車に関する自主検査基準が示されました。

(令和7・12・18厚生労働省告示第313号=高所作業車特定自主検査基準)

ローマ字表記の見直し

 法令、公用文書、新聞、雑誌、放送などのローマ字の表記方法のよりどころが改定されました。
 「つ」はtsu、「しゃ」はshaなど、現在広く使われているヘボン式に基づくつづり方になります。

(令和7・12・22内閣府告示第4号=一般の社会生活において現代の国語を書き表すためのローマ字のつづり方のよりどころを定める件)

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