前回まで、会社が支出する慶弔見舞金の相場・目安を紹介してきました。では、ビジネスマンは個人のポケットマネーから、どのくらい支出しているのでしょうか。
最後に、ビジネス上の関係者や親族、友人・知人に対して個人的に支出する慶弔金額の集計結果を紹介しておきます。
なお、個人的な支出となると、支出する人の職務上の立場もかかわってきます。今回は係長・主任クラス以上の役職者に限定して集計し、常務以上の役付役員や一般担当者は集計対象から除外しています。
祝金相場はビジネスで3万円、親族はさまざま
紹介した金額は、「勤務先の上司・同僚」「勤務先の部下」「親しい取引先の人」のビジネス上の関係者のほか「兄弟姉妹」「おい・めい」「友人・知人」の親族・友人に対する結婚祝です。
ビジネス上の関係者に対しては、どの場合も最多回答額にかなりの割合で集中していました。最高額も驚くほど突出した回答はありませんでした。なお、紹介した金額は「披露宴に 1 人で出席する場合」です。ちなみに「夫婦で出席する場合」は 5 万円 に集中していました。
一方、「兄弟姉妹」や「おい・めい」に対する祝金にはバラつきがあります。10万円を超える高額な回答も多く、平均額を押し上げる結果となりました。親族の中でのそれぞれの立場や親族間での慣習が絡んでのものなのでしょう。その意味で、親族に対する祝金は相場があってないものと言えるかもしれません。「友人・知人」に関してはビジネス上の関係者と大きな差異はありませんでした。
香典相場はビジネスで5,000~1万円、親族はバラつきが大きい
香典では「勤務先の上司・同僚」「勤務先の部下」「勤務先社員の家族」「仕事上の知人」などビジネス上の関係者のほか、親族や隣人の場合を質問しています。
勤務先関係者への香典はそれぞれの最多回答額が相場の目安になります。
一方、親族に対する香典は、祝金よりもさらに大きなバラつきが見られました。そのため、平均額ではビジネス関係者を大きく上回っています。結婚祝同様、親族間の立場や慣習が絡んでのものと思われます。
【調査概要】
2014年6月に全国の月刊「企業実務」読者4,000社にアンケート用紙を送付、314社から回答を得ました。調査の詳細は『中小企業の「支給相場&制度」完全データ』に収録しています。
【本書の紹介】
最新 全国調査
『中小企業の「支給相場&制度」完全データ』
A4変型判272ページ 頒価9,250円(税別)
会社の支給相場を網羅した資料集の決定版!各企業の個別の支給実態をリスト形式で掲載!
◆本書の構成◆
【第1章】最新調査「役員報酬・賞与・退職金」の支給データ
【第2章】「役員報酬・賞与・退職金」の相場と合理的な決め方
【第3章】役員報酬・賞与と退職金に関する税務処理Q&A
【第4章】最新調査 中小企業の「従業員退職金」の支給データ
【第5章】最新調査 慶弔見舞金の相場(社内・社外)
【第6章】最新調査 税理士・弁護士等の顧問料と報酬相場
【第7章】最新調査 高齢社員の待遇&賃金水準データ
【第8章】これからの高齢社員雇用と賃金・評価制度の考え方