冬季賞与の支給準備
11月も半ばになると、冬季賞与に関する情報が各種媒体で発表され、地域や業界ごとの相場もみえてきます。
必要な情報・資料を揃え、支給原資の検討や各人の考課・査定を始めましょう。
本誌では、中小企業の今冬賞与の支給相場を予測していますので、参考にしてください。
採用内定者のフォローアップと次年度の採用準備
採用内定者は、入社までに様々な不安や迷いを抱くものです。特に内定の時期が早いと、内定から入社までの期間も長くなりますから、辞退者を出さないためにも、きめ細かな気配りが必要です。
自社資料の送付、こまめな連絡など、内定者へのフォローを積極的に行ないましょう。
特に、昨今は新型コロナウイルスの感染対策から、オンラインでのやり取りが常態化しています。内定者が不安や孤独を感じないような配慮が求められます。
また、来春新卒者の選考が終われば、次年度の採用計画を立てることになります。
採用人員を検討し、採用方法、告知を行なう媒体の選定、入社案内の作成、募集スケジュールの調整などを進めます。
年末商戦に向けた人材の確保
年末商戦で製造や販売、配送などに臨時のパート・アルバイトが欠かせない季節です。
臨時の従業員が必要となる企業は、要員計画を立てて早めに募集をかけましょう。
人材不足は年々高まっていますから、確保・補充には迅速さが求められます。
ここ数年、コロナの影響で臨時従業員を確保していなかった企業は、特に早めに行動しましょう。
労働時間の適正管理
厚生労働省は毎年、「勤労感謝の日」がある11月に労働時間適正化・過重労働解消等をテーマにしたキャンペーンを行なっています。
例年、過重労働による健康障害の防止、賃金不払残業(いわゆるサービス残業)の解消について、リーフレットの配布等による周知・啓発活動を実施するほか、長時間労働等に関する情報受付窓口を設置するなど、監督指導等にも力を入れています。
繁忙期は不注意などから事故が発生する可能性も高まります。人手不足で過重労働になっている部署はないかなど、労務管理の状況を再確認しておくことが大切です。
また、テレワークなど、上長の目の届かない場所で勤務するケースが増えていますが、メリハリを付けた働き方をしないと、思わぬ長時間労働になっているケースがあります。
会社としては、労働時間を管理するだけでなく、長時間労働を防ぐための対策を十分に講じることが重要です。
ストレスチェックの実施・記録保存
従業員数50名以上の事業場ではストレスチェックを実施し、労働基準監督署に報告書を提出する義務があります。報告書の提出期限は、前年に提出した日付から1年以内となりますので注意しましょう。
実施後は、実施者または実施事務事業者から受験者本人に通知されたストレスチェックの結果を踏まえて高ストレス者を選定し、プライバシーに配慮しながら、医師による面接指導の要否を確認します。
受験者の同意により提供されたストレスチェック結果の記録は、5年間の保存義務があります。第三者に見られないよう厳密な管理を行なうことが求められます。