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これからの法改正の動き

所有者不明土地の抜本的対策を検討

[ 2019年4月号 月刊「企業実務」編集部 ]

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 所有者を特定することが困難な土地は、相続時に登記がなされないことなどが原因で発生します。

 こうした所有者不明土地があると、公共事業や民間の街づくりなどの際に手続きが滞り、事業の遅れや自治体・企業の大きな負担につながります。

 今後、高齢化や人口減少が進んで相続の機会が増加するなかで、さらに拡大することが懸念されます。

 そこで政府では、2段階に分けて、対策を打ち出す方針です。

(1)変則型登記の解消

 第1弾としては、すでにある不明土地のうち氏名や住所が正しく登記されていない「変則型登記」が対象となります。その流れは、次のとおりです

①所有者不明土地について、所有者の探索に関する制度を設ける
②探索の結果を登記簿に反映させるための不動産登記の規定(特例)を設ける
③探索を行なってもなお所有者を特定することができなかった土地について、裁判所の選任した管理者による管理を行なう制度を創設し、売却を可能とする

 この(1)については新法案を今国会に提出し、早期の成立を目指します。

(2)所有者不明土地の発生を予防するためのしくみ

 現状では、相続が生じても遺産分割や登記が行なわれず、所有者不明土地が多く発生しています。また、遠隔地居住の相続人等が土地を管理することができず、土地周辺の環境が悪化するなどの問題も指摘されています。

 一方、所有者が一部不明な共有地は、合意が得られず処分が困難です。

 そこで、これらの問題を解決するために、次のような見直しが検討されています。

①現在任意となっている相続登記を義務化する
②所有者不明土地の発生を抑制するため、土地所有権の放棄を認める制度を創設する
③権利関係の複雑化を防止するため、遺産分割に期間制限を設ける
④所有者不明土地の円滑な利用を可能とするため、不明共有者の共有関係を解消できるようにする

 この(2)については、2020年中にも民法・不動産登記法の改正を目指します。

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