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事務ごよみ【経理・税務】

2月の事務ごよみ

[ 2023年2月号 月刊「企業実務」編集部 ]

3月決算法人では、遅くとも2月中には決算の仮締めを行ないます。経理としては、年度末までの数字を正確に見込むとともに、事前に経営トップの意向を確認し、今期の決算政策について十分に検討しましょう。

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3月決算法人の決算と申告の準備

 3月決算法人では、遅くとも2月中には決算の仮締めを行ないます。

 経理としては、年度末までの数字を正確に見込むとともに、事前に経営トップの意向を確認し、今期の決算政策について十分に検討しましょう。そこで確定させた決算政策に基づき、決算調整を行ないます。

 また、スムーズに決算業務を進めるには、営業や製造など他部門の協力を得ることが不可欠となります。

 そこで、関係部署に対して、具体的に決算期日までの日程表、実地棚卸の要領や業務点検表などを作成して配付し、必要な手続きや作業を確実に行ないます。時間に余裕をもって取り組み、ミスやモレをなくしましょう。

 新型コロナウイルス感染症の影響による特例措置も講じられていますので、正確な情報を入手して決算に臨む必要があります。

 本誌では、決算作業をスムーズに進めるポイントと、今期の対策について解説しています。

年度末までの資金計画(資金繰り)の再確認

 年初から春先にかけての資金計画(資金繰り)を改めて見直します。特に3月決算法人では、仮締めをすることによって、納税など決算に必要な資金額がみえてきます。

 また、取引先等に交渉するなどして、貸付金や売掛金、立替金といった仮勘定を期日までに精算することも、資金繰りの改善につながります。

 資金不足が予想される場合には、金融機関に借入れを申し込むなど、早めに手当てをしておきましょう。

新事業年度の利益計画の立案

 3月決算法人では、決算の準備とともに新事業年度の経営計画づくりに着手します。

 今年度の実績見込みをふまえて、来期の人件費、設備機器・資産の維持・修繕費や新規更新の見込みといった大きな費用から、材料費、備品購入費、旅費・交通費、水道光熱費など細かい支出まで、具体的に計画を立てる必要があります。

 コロナ禍で売上高が減少している企業は少なくありませんが、コロナ前からの課題とコロナ禍での課題を明確に切り分けて慎重に分析し、新事業年度の計画を検討したいものです。

固定資産税第4期分の納付

 2月は、固定資産税(特定の市町村では都市計画税も含まれます)第4期分の納付月です。

 各市町村から送られてきた納税通知書の税額・期日を確認し、指定日までに納付しましょう。

2022年分の確定申告の受付開始

 2022年分の所得税・個人住民税の確定申告の受付期間は、2月16日から3月15日までです。

 給与所得者であっても昨年末に年末調整を受けなかった人、2022年中の給与収入が2,000万円を超える人、一定額以上の副収入がある人、2か所以上の会社から給与の支払いを受けている人などは確定申告が必要となります。

 また、確定申告の必要がない人でも、一定額以上の医療費を支払ったり、ローンを利用して住宅の取得や増改築をしたり、自然災害(地震、風水害、雪害等)や盗難などで資産に損害を被った場合には、還付申告をすることで、税金が戻ってくるケースがあります。

 この還付申告は、2月16日より前の時期でも受け付けてもらえます。税務署が比較的空いていますから、該当社員から相談された場合には、アドバイスするとよいでしょう(還付申告ができる期間は、税金を納め過ぎた年の翌年の1月1日から5年間です)。

 なお、ことしも新型コロナ感染症防止の観点から、各税務署で入場整理券が必要になると考えられるので、注意が必要です。

 また、通常税務署は日曜日は休業日ですが、2月19日、26日に限り一部の税務署で確定申告の相談、申告書の受付を行なうようです。

 令和3年度には、所得税の申告の際、e-Taxを利用した件数が占める割合は6割近くとなっています。コロナ禍のいま、該当する社員に提案してみてはいかがでしょう。

 詳しくは、国税庁のホームページ(https://www.nta.go.jp/)で確認してください。

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