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女性社員のトリセツ 第4回

復職予定の産休中社員の代替要員はどう手配する?

[ 井寄 奈美<いより・なみ>(特定社会保険労務士)]

厚生労働省の調査によれば、結婚・出産を機に退職する女性社員は約5割にのぼるとか。しかし労働人口が減るなか、もはや女性は〝職場の華〟などではなく〝戦力〟として活躍してもらわねばなりません。女性特有の問題への対処法と活用の知恵を紹介します。

女性社員のトリセツ

question

経理の女性社員が産休・育休をとる予定です。社歴7年のベテランなので早く復職してほしいのですが、その間の代替要員をどうするか悩んでいます。

質問

answer

代替要員を用意するには、
① 人員を補充する
② 担当業務を他の社員に振り分ける
という2つの方法が考えられます。

回答


妊娠の報告を受けたら、早めに代替要員の確保を

 女性社員の場合、産休から育休までを合計すると、最長で1年7か月休む可能性もあります。妊娠の報告を受けたら、その社員が担当していた業務を誰がやるのか、早めに代替要員を探さなければなりません。

 探す方法には大きく2つあり、1つ目は人員を補充すること、2つ目は担当業務を他の人に振り分けることです。

 休業の取得予定期間や事業規模などにもよりますが、

  • 配偶者の転勤
  • 生まれた子どもが病弱であった
  • 面倒を見てもらう予定だった親が病気になった

など、予期せぬ理由で出産後に復職できないケースもあります。

 そう考えると、新規採用とまではいかなくても、派遣社員等を採用してでも代替要員を確保しておいたほうがいいかもしれません。

周りの社員に過度な負担と不満がたまらないような配慮を

 一方、他の社員の業務を振り分けるほうが、じつは細かい配慮が必要になります。

 まず、事前に時間外労働の実態などを調査し、業務全体の整理をしてから振り分けるようにします。休業していた社員が復職したとしても、しばらくは短時間勤務を希望するケースも多いので、周りの社員の負担は長期間にわたることになります。

 どちらの方法にしても、休業に入る社員自身に、早めに業務の洗い出しをしておいてもらうことが大切です。

 妊娠の報告を受けてから「産前休業に入るまで半年あるから大丈夫」などと考えていたら、切迫流産の危険があるなどの理由で、予定より早く休むケースもありますので、引き継ぎは前倒しで行なうようにしましょう。

 なお、育休中の社員の代替要員を確保する事業主に対しては、助成金が準備されているので検討してみましょう。

中小企業両立支援助成金(代替要員確保コース)

▼連載「女性社員のトリセツ」

本記事は、『トラブルにならない小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)より内容を抜粋し、企業実務オンライン用に再構成したものです。

トラブルにならない小さな会社の女性社員を雇うルール

『トラブルにならない小さな会社の女性社員を雇うルール』
井寄 奈美 著 日本実業出版社 発行 四六判 224頁 定価1,500円(税別)

女性特有の問題、ライフイベントの乗り切り方など人事担当者の悩みに答えます!

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著者 : 井寄 奈美<いより・なみ>(特定社会保険労務士) 井寄事務所代表。2001年、社会保険労務士試験合格。06年に事務所開設。「経営者も社員も幸せになれる会社つくりのお手伝いをすること」を 自分のミッションとして、従業員のモチベーション向上につながる職場環境の整備を念頭に置いた中小企業の支援に力を注いでいる。
【WEBサイト】なにわの社労士井寄奈美/社会保険労務士/井寄事務所
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