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新人経理担当者のための仕事術 第6回

千里の道も一歩から! まず経理処理に関する社内ルールを熟知しよう

[ 村井 直志<むらい・ただし>(公認会計士)]

「経理」という仕事はじつに奥深く、会社の根幹を支える大事なものです。本連載では、「豆を仕切れる人」になるために、これだけはぜひ知っておいてほしい経理担当者のリテラシーについてお伝えしていきます。

新人経理担当者のための仕事術

社内の「経理規程」を熟知しよう

 経理業務は幅広い知識が必要になるので、やみくもに勉強しても効率が悪いだけです。最初のうちは業務上、確実に必要になる知識だけを身につけるように心がけましょう。

 具体的には、経理規程決裁規程内部統制ルールといった自社の経理処理の方法を明記した規程を熟知してください。これは皆さんが不正会計に巻き込まれないためにも絶対に必要なことです。

■経理規程で定められている内容(例)

経理規定で定められている内容(例)

モチベーションアップや転職に役立つ資格

 新任経理担当者向けのセミナーを実施すると、よく聞かれるのが、

「どんな資格の取得を目指せばいいでしょうか?」

 ということです。

 実際のところ、経理業務を日常的に行うのに特別な資格は不要です。ただ、下記のような資格の学習をすると、幅広い経理業務を効率的に学ぶことができ、皆さんのモチベーションアップにもつながるでしょう。

●日本商工会議所「日商簿記検定2級」

 すべての会社に必要な「商業簿記」と、製造業などメーカー型の経理業務に必要な原価計算の基本となる「工業簿記」を習得できます。

 勤務先が商品を仕入れて売るディーラー型の場合は、3級でも充分です。1級は相当難解ですが、取得すれば税理士試験の受験資格を得られます。

●日本CFO協会「FASS経理・財務スキル検定」

 消費税・印紙税・源泉所得税等の日常取引に対応可能な税務知識、会計の基礎知識を問う「FASS」を受験するのも効果的です。

●経済産業者認定「ITパスポート」

●マイクロソフト社認定「MOSマイクロソフトオフィススペシャリスト」

 パソコンにまつわるITの知識はもはや経理担当者には不可欠なものですが、苦手にしている人も多いのが現状です。

 経理に配属されたからには、Excelを使いこなし、データを必要に応じて抽出・加工できるレベルをマスターしてほしいと思います。

▼連載「新人経理担当者のための仕事術」

本記事は、『即戦力になる!基本が身につく 経理に配属されたら読む本』(日本実業出版社)より内容を抜粋し、企業実務オンライン用に再構成したものです。

『即戦力になる!基本が身につく 経理に配属されたら読む本』

『即戦力になる!基本が身につく 経理に配属されたら読む本』
村井 直志 著 日本実業出版社 発行 A5判 208頁 定価1,400円(税別)

経理に配属された新人が「即戦力」になるために必要な基本知識を解説

「経理部に配属されたものの、仕事の全体像や実務がよくわからない」という人向けに、会計・税務に関する基本事項のほか、業務をするうえで必要不可欠なエクセルの活用術を解説。
即戦力となる経理担当者に必要なスキルが、この1冊で身につきます。

著者 : 村井 直志<むらい・ただし>(公認会計士) 中央大学商学部会計学科卒。税務事務所、大手監査法人、コンサルファーム、東証上場会社役員などを経て、公認会計士村井直志事務所を開設。ビジネスにまつわる「数字」をわかりやすく伝承するアカウンティング・キュレーターとして、経営コンサルティング・監査・不正調査のほか、セミナー・執筆を行う。
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